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何よりも「安全を第一」に
班員のやりがいと
お客様の喜びをつくる。
整備(電気・計装)
岡嶋 翼 Tsubasa Okajima
機電事業部 計電本部 計電整備工事部 加古川計電室
班長
2008年新卒入社/高校 電気科卒

※インタビュー内容は取材当時のものであり、
一部現在の部署業務とは異なる場合があります。

5つの異なる専門領域を整備して
それぞれに難しさと面白さを実感。

やってみて、初めて分かることがある――。班長になるまで10年間、加古川製鉄所構内の電気・計装設備のメンテナンスを手がけてきたキャリアで、実感したことです。計電整備室の中央電気組には5班あって、そのすべてを経験し多くの電気系技術を身に着けました。モーター整備班は大きさや種類が多様なモーターを分解し、複雑な構造を。バルブ整備班は各工場内のガスや空気の調節弁で、適正な流量を。電気機器診断班では、機器の異常チェックから余寿命診断まで。遮断器班でも、高圧(3.3KV〜22KV)用ブレーカーの点検を。そして今、班長を務めるモーター業拡班は、主に変圧器(トランス)の保守点検・整備を担っています。班ごとに整備する専門領域が違うので、自分の手で作業することで難しさや面白さが分かるんです。そのさなかには技術技能競技大会にも出場し、3つの金賞を受賞しました。入社1年目に挑戦した時は、同期社員の中で最下位。それが悔しくて、2年目から技術の修得も工夫するようになりました。先輩のアドバイスにしっかりと耳を傾け、自分なりのアイデアも加えてと。それから綺麗さも細やかな技能も身につき始めて、再挑戦で金賞が決まった時は嬉しかったですね。

タイムリミットと戦いながら
有害なPCBを廃棄し地球環境に貢献。

モーター業拡班の班長として、一つの重要なミッションがあります。変圧器に使われることが多い油状の化学物質・PCB(ポリ塩化ビフェニール)の廃棄処分です。人体や自然環境に有害と分かり、国際条約に基づいて世界中で、2027年までに廃棄を完了するタイムリミットが定められています。班長になってすぐ、構内でも廃棄プロジェクトが本格始動し「構内にある700台すべての変圧器を、一気に調査する」ことに。スケジュールの立案や各工場への説明などの調整役が班長の仕事ですが、何よりも大事なのは現場で作業する班員の安全管理です。PCBの有無の調査から、含有が分かれば抜き取って処理施設で廃棄し、新しい変圧器に更新するまで。作業中の「もしも」の事態を防ぐために、入念に工程や作業内容を確認しています。タイムリミットとの戦いも不安でしたが、600台まで調査を終え、約8割が含有しないと判明。抜き取り作業や残る100台の調査も順調に進み、2026年には完了できる予定です。嬉しかったのは、進捗状況を報告したお客様に「ここまでやってもらえるとは。大変助かりました」と喜んでもらえたことです。私たちの成果が具体的に見えるように、調査結果を現在進行形で随時、報告することで、安心につながったのだと思います。PCB撲滅で地球環境の保護に貢献するやりがいも、班員のみんなと一緒に味わっています。

「伝わる力」にも磨きをかけて
挑戦し成長できる「のびしろ」をつくる。

班長になると、やはり責任感が違いますね。班員の安全だけでなく仕事のやりがいも、自分の手で創り出すわけですから。でも、その重責に負けずに私らしく自然体でいたいし、班のみんなとはワイワイと仲良く、何でも話せる雰囲気にしたいと思っています。だからまず、班長の自分がいつも明るく、イキイキワクワクと仕事をしていこうと。お客様と直接、対話する機会が増えたことも大きな変化です。何をどこまでやれば喜んでもらえるか。評価のものさしを自分で確認できるので、手応えや充実感が高まりました。班員にもお客様に対しても、心がけているのは「どうすれば、もっと伝わるだろう?」と考えることです。伝えるだけで終わらずに、しっかりと“伝わる”ことを意識する。一方通行ではなく、互いに分かり合える力に磨きをかけることで、できないことができるようになる技術の「のびしろ」が生まれると思うんです。そして、もっといろんなことに挑戦していけたらと。今後は、外販で神鋼グループ以外のお客様にもフィールドが広がっていく楽しみもあります。構内と違って初めて見るもの、新しいことに戸惑うシーンも多いかもしれません。でも、全社を挙げて外販を強化する方針ですし、構外のお客様の安定稼働に貢献しながら、私自身も班も、より大きく成長できるチャンス。班長としてしっかりと「伝わる力」を発揮していけたら、嬉しいですね。

My Decision
入社の決め手

高校の先生が薦めてくれたんです。離職率が低く、卒業生も元気に仕事をしているよと。できれば転職はしたくないですし、給与や休日、福利厚生などの待遇がいいことも魅力に感じました。仕事のやりがいと、長く働き続けやすい環境。どちらも大事だと思っていたので、選択に間違いはなかったですね。社風もそうですが、仕事の現場は「思いやる心が通う明るい職場」がモットー。私が願っていた通りの姿で、みんなが気さくで明るく、仕事もやりやすいですね。休日も、会社の福利厚生の1つであるカフェテリア制度を利用し休暇を取って、ゴルフを始めました。前向きであきらめずに頑張れる人なら、きっと仕事も人生も、自分のスタイルに合わせて充実した日々を過ごせると思いますよ。

The Spirit
この仕事の真髄

何でもやってみて、やり遂げた時の達成感ですね。挑戦したからには絶対に投げ出したくないし、その先には、やり抜いた人だけが味わえる達成感や充実感がある仕事です。特にコベルコE&Mがすごいのは、設備機器メーカーでも対応できないメンテナンスを、自らの手でやってしまうこと。使い込まれた電気・計装設備は、メーカーにも部品がないことも少なくないので、つくれるところを探して手配し、時には自分たちで「ないものは、つくってしまおう」と。何とかするのって大変に思えますが、実はとても楽しいんですよ。昔のメンテナンス技術に触れて「こんな風に、やっていたんだ」と技術の系譜や変化が分かる面白さも、歴史がある会社ならではです。自分が「こうしてみよう」と思ったことに挑戦できる環境は本当に楽しいですね。